一般によく見かける縦長のクロスはラテン十字と呼ばれるもので、キリスト教を起源としています。デザインは、シンプルなプレートのものやキリスト像があるものなど様々です。キリスト教は、文字の読めない大衆に布教するため、キリスト教の概念をシンボル化したため、クロス以外にもキリスト教概念を表すシンボルがたくさんあります。例えば、王冠、鐘、鍵、指輪、宝珠などは、キリスト教の権威や支配を表す象徴として利用されてきました。
ギリシャ十字と呼ばれる縦横の長さが等しいクロスは、ラテン十字よりも起源が古く、バビロニアでは太陽神の象徴だったと言われています。ラテン十字がキリストの受難を表しているのに対し、ギリシャ十字は神の福音が4方向に広まっていることを表すとされています。
ケルト十字と呼ばれる円環の上に十字が重なったクロスの起源は古く、紀元前5000年頃の古代ケルトの太陽神タラニスの象徴と考えられています。初期は円の中に十字が収まる形だったのが、十字が大きくなり、ケルティック・ノットや渦巻きなど装飾が施されるようになりました。ケルト十字の象徴するものは、男女交合、時の流れ、死と再生、冥府への入り口とされてきましたが、キリスト教の布教が広まってから、キリストの受難と復活を表すシンボルとされました。
キリスト教の象徴とされているクロスですが、キリスト教以前から神秘的なシンボルとして認識されていたようです。
クロスモチーフが定番のアクセサリーとして世界中の人々に愛されているのは、太古の記憶が私たちの中に受け継がれているからも知れませんね。